ローム株式会社(本社:京都市)は、車載エンジンコントロールユニットやFA機器の異常検知システムなど、過酷な環境で高速のセンシングを必要とする車載・産業機器に向けて、圧倒的なEMI耐量*1(以下、ノイズ耐量)を実現した、Rail to Rail入出力*2高速CMOSオペアンプ*3「BD87581YG-C(1ch品)」「BD87582YFVM-C(2ch品)」を開発しました。 高ノイズ耐量のEMARMOUR™シリーズは、アプリケーション上で特別な対策をしなくても製品がノイズで誤動作しない事を目指して開発され、中でも新製品は、国際的に使用される4種のノイズ評価試験で圧倒的な性能を達成しています。例えば、自動車メーカーが実施する「電波放射試験 ISO 11452-2」において、一般品は全ノイズ周波数帯域での出力電圧が±300mV以上変動するのに対して、新製品は±10mV以下(一般品比30分の1)を実現。このため、センサなどの後段に設置した際、外部ノイズの影響を一切受けずに、またCMOS素子構造により精度良くかつ素早い信号増幅を可能にすることで、各種異常検知システムをはじめとする幅広いアプリケーションの設計工数削減と高信頼化に大きく貢献します。 新製品は、2021年5月から当面月産100万個の体制で量産(サンプル価格300円/個:税抜)を開始しています。また、検証用シミュレーションモデルでは、IC実物とシミュレーション値の電気的特性・温度特性完全一致により、実機試作後の手戻りを防止できる高精度SPICEモデル「ROHM Real Model*4」を完備、ローム公式Webから入手することができます。 今後ロームは、新製品のラインアップを拡充し、高ノイズ耐量化技術を電源ICなどにも展開することで、幅広いアプリケーションのさらなる設計工数削減・高信頼化に貢献していきます。
新製品は、EMARMOUR™のオペアンプシリーズ製品として、自社の電波暗室にて「電波放射試験 ISO 11452-2」「BCI試験 ISO 11452-4」「近接イミュニティ試験 ISO 11452-9」「DPI試験 IEC 62132-4」という国際的に使用される4種のノイズ評価試験を実施し、すべての試験で圧倒的な性能を達成しています。
例えば、「電波放射試験 ISO 11452-2」において、全ノイズ周波数帯域での出力電圧が、一般品は±300mV以上変動するのに対して、新製品は±10mV以下という圧倒的なノイズ耐量を実現しています。各周波数のノイズに対する対策を不要にし、部品点数を削減(2chオペアンプで一般品と比較した場合、RCフィルタ部品を計10点削減)するだけでなく、システムで重要な役割を果たすセンサなどのノイズ設計負荷を軽減できるため、アプリケーションの設計工数削減や高信頼化に貢献します。
2.高精度シミュレーションモデル完備で、実機試作後の手戻りを防止
新製品の検証用シミュレーションモデルでは、ローム独自のモデルベース技術を駆使して、IC実物の電気的特性と温度特性を忠実に再現することで、IC実物とシミュレーション値の完全一致に成功した高精度SPICEモデル「ROHM Real Model」を完備。確実な検証により、実機試作後の手戻りを防止できるなど、効率的なアプリケーション開発に貢献します。このSPICEモデルは下記、ローム公式Webから入手可能です。
4種の国際的ノイズ試験で、圧倒的ノイズ耐量を達成したオペアンプ「BD8758xYx-C」を開発EM ARMOUR ™シリーズ」至上最高クラスのノイズ耐量で、
「
異常検知システムの設計工数削減・高信頼化に貢献
2021年6月10日
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、車載エンジンコントロールユニットやFA機器の異常検知システムなど、過酷な環境で高速のセンシングを必要とする車載・産業機器に向けて、圧倒的なEMI耐量*1(以下、ノイズ耐量)を実現した、Rail to Rail入出力*2高速CMOSオペアンプ*3「BD87581YG-C(1ch品)」「BD87582YFVM-C(2ch品)」を開発しました。
高ノイズ耐量のEMARMOUR™シリーズは、アプリケーション上で特別な対策をしなくても製品がノイズで誤動作しない事を目指して開発され、中でも新製品は、国際的に使用される4種のノイズ評価試験で圧倒的な性能を達成しています。例えば、自動車メーカーが実施する「電波放射試験 ISO 11452-2」において、一般品は全ノイズ周波数帯域での出力電圧が±300mV以上変動するのに対して、新製品は±10mV以下(一般品比30分の1)を実現。このため、センサなどの後段に設置した際、外部ノイズの影響を一切受けずに、またCMOS素子構造により精度良くかつ素早い信号増幅を可能にすることで、各種異常検知システムをはじめとする幅広いアプリケーションの設計工数削減と高信頼化に大きく貢献します。
新製品は、2021年5月から当面月産100万個の体制で量産(サンプル価格300円/個:税抜)を開始しています。また、検証用シミュレーションモデルでは、IC実物とシミュレーション値の電気的特性・温度特性完全一致により、実機試作後の手戻りを防止できる高精度SPICEモデル「ROHM Real Model*4」を完備、ローム公式Webから入手することができます。
今後ロームは、新製品のラインアップを拡充し、高ノイズ耐量化技術を電源ICなどにも展開することで、幅広いアプリケーションのさらなる設計工数削減・高信頼化に貢献していきます。
<背景>
近年、電気自動車やADASに搭載される車載電装システムでは、電子化・高密度化が進んだことでノイズ環境がますます悪化しています。一般的に自動車開発において、ノイズ評価は基板やシステム単体で行うことが難しく、組み立て後に行う必要がありますが、評価がNGになれば大規模の修正となるため、ノイズ設計は大きな課題となっています。
ロームは、この課題に対して、自社の垂直統合型生産体制とアナログ設計技術を駆使し、2017年より圧倒的ノイズ耐量でノイズ設計負荷を軽減するEMARMOUR™シリーズを開発、車載・産業機器市場で高い評価をいただいています。
<EMARMOUR™とは?>
「EMARMOUR」は、ロームの「回路設計技術」「レイアウト技術」「プロセス技術」を融合することで開発され、ISO 11452-2による国際的ノイズ評価試験において、全ノイズ周波数帯域での出力電圧変動が極小となるノイズ耐量を実現した製品にのみ与えられるブランド名です。圧倒的なノイズ耐量により、システム開発におけるノイズ課題を解決することで、設計工数削減や高信頼化に貢献します。
<新製品の特長>
1.4種の国際的ノイズ評価試験で圧倒的ノイズ耐量を達成し、ノイズ設計負荷を軽減
新製品は、EMARMOUR™のオペアンプシリーズ製品として、自社の電波暗室にて「電波放射試験 ISO 11452-2」「BCI試験 ISO 11452-4」「近接イミュニティ試験 ISO 11452-9」「DPI試験 IEC 62132-4」という国際的に使用される4種のノイズ評価試験を実施し、すべての試験で圧倒的な性能を達成しています。
例えば、「電波放射試験 ISO 11452-2」において、全ノイズ周波数帯域での出力電圧が、一般品は±300mV以上変動するのに対して、新製品は±10mV以下という圧倒的なノイズ耐量を実現しています。各周波数のノイズに対する対策を不要にし、部品点数を削減(2chオペアンプで一般品と比較した場合、RCフィルタ部品を計10点削減)するだけでなく、システムで重要な役割を果たすセンサなどのノイズ設計負荷を軽減できるため、アプリケーションの設計工数削減や高信頼化に貢献します。
2.高精度シミュレーションモデル完備で、実機試作後の手戻りを防止
新製品の検証用シミュレーションモデルでは、ローム独自のモデルベース技術を駆使して、IC実物の電気的特性と温度特性を忠実に再現することで、IC実物とシミュレーション値の完全一致に成功した高精度SPICEモデル「ROHM Real Model」を完備。確実な検証により、実機試作後の手戻りを防止できるなど、効率的なアプリケーション開発に貢献します。このSPICEモデルは下記、ローム公式Webから入手可能です。
https://www.rohm.co.jp/products/amplifiers-and-linear/operational-amplifiers/standard/emi-automotive-input-output-rail-to-rail<アプリケーション例>
<車載対応EMARMOUR™オペアンプ・コンパレータシリーズのラインアップ>
本シリーズは、車載信頼性規格「AEC-Q100」に対応し、高い信頼性を実現しているため、ノイズに懸念のある既存製品から安心して置き換えることができます。
●オペアンプ
[V]
[V]
[V]
[nA]
[V/µs](Typ.)
VDD
VDD-0.05
VCC-1.5
VCC-1.5
☆:開発中
●コンパレータ
[V]
[V]
電圧
[V]
電流
[nA]
[µs](Typ.)
VCC-1.5
上記以外のEMARMOUR™シリーズラインアップは、次のURLをご覧ください。https://www.rohm.co.jp/emarmour
<インターネット商社販売情報>
対象製品:Rail to Rail入出力高速CMOSオペアンプ「BD87581YG-C」「BD87582YFVM-C」
販売開始時期:2021年4月から
販売ネット商社:チップワンストップ、コアスタッフオンライン
1個から購入可能
<用語説明>
*1) EMI(Electromagnetic Interference: 電磁妨害)耐量
周囲で発生するノイズに対する耐性を表す指標。EMI耐量が低い場合に周囲でノイズが発生した際、デバイスやシステムが誤動作する懸念があるため、フィルタ(コンデンサ、抵抗など)やシールド(金属板)でノイズ対策を行う必要がある。
*2) Rail to Rail入出力
信号処理で制限を受けない電源電圧範囲での入力信号および出力信号に対応できることを指す。
*3) オペアンプ、コンパレータ
オペアンプは、センサ出力信号などの微小な信号を増幅することで、マイコンなどが認識できる電圧レベルにする。一方コンパレータは、センサ出力信号などに対して、しきい値判定を行いデジタル(High / Low)信号を出力することができる。
*4) ROHM Real Model
ローム独自のモデルベース技術により、IC実物とシミュレーション値の完全一致に成功した高精度シミュレーションモデル。
・「EMARMOUR™」は、ローム株式会社の商標または登録商標です。
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