BP35C0-J11は、業界トップクラスの受信感度を持つ無線通信機能とマイコン、大容量メモリを内蔵した、アンテナ外付けの面実装モジュールです。Wi-SUN Enhanced HANで新たに追加された、通信距離を拡張するリレー通信機能や、電池駆動機器でも双方向通信を可能にするスリープ通信機能をサポートしています。広範囲をカバーしつつ、低消費電力動作も実現できるため、様々な用途に広がるIoTシステムの構築に最適です。 また、ローム独自の機能として「FOTA(Firmware update Over The Air)」を搭載しており、遠隔からのファームウェア更新が可能です。規格のマイナーアップデートや万が一機能修正が必要になった場合でも、機器の回収や交換作業が発生しないため、低コスト、短期間でファームウェアを更新することができます。
2019年11月13日
<要旨>
ローム株式会社(本社:京都市)は、IoTやスマートメーターを始めとするスマートコミュニティ構築に最適な国際無線通信規格「Wi-SUN Enhanced HAN」対応評価キットとして、アンテナ・コネクタ搭載モジュール「BP35C1-J11-T01」、USBドングル「BP35C2-J11-T01」のインターネット販売を開始しました。
Wi-SUN Enhanced HANは、スマートメーターで構築される無線ネットワークなどで、2,400万台以上出荷される国際無線通信規格「Wi-SUN」の家庭環境向け最新規格として、通信距離を拡張するリレー通信機能や省電力動作を促すスリープ通信機能を備えており、広範囲を低消費電力でカバーできることから、採用が進んでいます。
「BP35C1-J11-T01」は、ロームのWi-SUN Enhanced HAN対応無線通信モジュール「BP35C0-J11」*1を基板上に実装し、アンテナとボードtoボードコネクタを搭載した評価用モジュールです。アンテナ設計や基板へのモジュール実装が不要なため、スマートメーター情報を活用する新しいサービスや、家電、センサなどの各種機器を想定した評価に最適です。また、「BP35C2-J11-T01」は、USBドングルとして、市販のゲートウェイなどに後付けできるため、簡単にWi-SUN Enhanced HANのネットワークを構築することが可能です。
これら2つの評価キットは、2019年11月からチップワンストップ、コアスタッフオンライン、アールエスコンポーネンツにてすでにインターネット販売を開始しており、本評価キットを使用するために必要なスタートガイドなど各種ドキュメントはロームの公式Webサイトからダウンロードすることができます。
なお、本評価キットを11月20日~22日にパシフィコ横浜で開催される「ET & IoT Technology 2019」のチップワンストップ、コアスタッフのブースに展示する予定です。ぜひご来場ください。
<背景>
近年、スマートメーターを中心に構築されるネットワークなど幅広いIoT分野において、屋内外で通信でき、低消費電力で通信距離に優れる国際無線通信規格Wi-SUNの採用が進んでいます。
ロームは、通信事業者や電力事業者含む約200社からなるWi-SUN Allianceに参画、グループ会社ラピスセミコンダクタ製の無線通信LSIを搭載したWi-SUNモジュールを業界に先駆け量産し、CTBU(規格テストの基準器)にも採用されるなど、ロームグループ全体でWi-SUN製品の開発を行っています。今年3月に発売した、ロームのWi-SUN Enhanced HAN対応無線通信モジュール「BP35C0-J11」が好評で、簡単に評価したいという要望に応え、今回評価キットの販売を開始しました。
<国際無線通信規格「Wi-SUN」「Wi-SUN Enhanced HAN」とは>
Wi-SUNは、特定小電力無線やSub-GHz(サブギガヘルツ)といわれる無線周波数帯を使用した無線通信規格で、日本では920MHz帯を使用します。無線LAN(Wi-Fi)と比較して低消費電力で通信距離が長いという利点から、スマートメーターや交通インフラなどのスマートコミュニティの他、医療や工場、農業など幅広い分野への展開が期待されています。
その中で、Wi-SUN Enhanced HANは、最新のHAN(Home Area Network)向け無線通信規格として、新たにリレー通信機能とスリープ通信機能を採用しています。リレー通信機能は、従来Wi-SUN規格における1対多(ゲートウェイ・エンドデバイス)のスター型接続ではなく、1対多対多(ゲートウェイ・中継機・エンドデバイス)のツリー型接続が可能。端末同士で中継機の役割を担えるようになるため、通信距離が離れていてもより安定したネットワークを構築できます。また、スリープ通信機能は、省電力動作を意識した双方向通信方式を実現できるため、ユーザーは電池駆動に最適な通信を行うことができます。
<評価キットのインターネット販売情報>
販売開始日: 2019年11月11日
販売ネット商社: チップワンストップ、コアスタッフオンライン、アールエスコンポーネンツ
<ロームのWi-SUN Enhanced HAN対応評価キット情報一覧>
・別売りのローム製評価ボード「BP359C + BP35A7A」を使用して機器に接続
・ボードtoボードコネクタを搭載
・920Hz帯無線通信機能
・無線送信電力調整済み
・日本の電波法認証取得済み
・920Hz帯無線通信機能
・無線送信電力調整済み
・日本の電波法認証取得済み
<公開サポート情報>
ロームの公式Webサイト上にて、「BP35C1-J11-T01」「BP35C2-J11-T01」を使用してWi-SUN Enhanced HAN環境を構築するために必要な下記データを公開しています。
◇ハードウェア仕様書 ◇コマンドリファレンスマニュアル ◇スタートガイド
◇ファームウェア ◇サンプルプログラム
詳しくは下記URLをご覧ください。
https://micro.rohm.com/jp/download_support/wi-sun/
<用語説明>
また、ローム独自の機能として「FOTA(Firmware update Over The Air)」を搭載しており、遠隔からのファームウェア更新が可能です。規格のマイナーアップデートや万が一機能修正が必要になった場合でも、機器の回収や交換作業が発生しないため、低コスト、短期間でファームウェアを更新することができます。
詳しくは下記URLをご覧ください。
https://www.rohm.co.jp/news-detail?news-title=2019-03-19_news_wi-sun&defaultGroupId=false
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