ロームグループの社会貢献活動

ロームグループは、事業を通じての社会貢献と共に、
社会を構成する良き企業市民としても、社会の発展充実や健全化に貢献するため、
地域社会と自然環境のつながりを大切に、
社会貢献活動や文化支援活動を積極的に行ってきました。
これからも、ロームグループは、社会の発展・文化進歩向上のため、
地域をはじめ、広く社会のニーズに応え、
より良い社会環境の実現を目指します。
企業市民としてロームが大事にしてきた思い
ロームグループは、創業以来、企業市民の一員として社会の発展充実や健全化に貢献するため、地域社会と接点を持ち、交流を深める活動を大切にしています。
地域社会との調和を目指した「森の中の工場」

ロームは1960年代から現在と同じ京都に本社を構えています。当初は、抵抗器の小さな工場だけでしたが、半導体への進出など事業規模の拡大に伴い、敷地や工場も少しずつ大きくなっていきました。ただ、これは同時に、町の中に無機質な工場が増え、景観が損なわれることにもつながってしまいます。
この課題に対し、「常に地域社会との信頼関係を大切にしたい」という強い思いから生まれたのが、本社周辺の緑化整備計画でした。コンセプトは「森の中の工場」。道行く人々に季節を感じていただける景観づくりを目指し、1980年代から四季を彩る様々な木々を植樹し、歩道の整備にも取り組みました。今では、春は桜や新緑、夏は青々とした緑、秋は金色の黄金葉と、地域の皆様に四季折々の景観を楽しんでいただける並木道となっています。
自然環境の保全に積極的に取り組む
さらに、この「森の中の工場」は、「自然との調和」がもう1つのコンセプトとなっています。
自然資本は、企業にとって重要な経営資源の一つです。ロームグループは、生物多様性が生み出す自然の恵みを受けて事業活動ができているということを認識し、地球環境をより良い状態で次世代に引き継いでいくことを責務としています。
この地球環境課題に対するコミットとして、2021年には、持続可能な社会の実現に向けて、2050年におけるロームのあるべき姿を示した「ロームグループ環境ビジョン2050」を策定し、重点テーマの1つに「自然共生」を掲げました。
「森の中の工場」をコンセプトとした緑化活動は、ロームがこれまで大事にしてきた「自然循環との調和」を目指した取り組みであると同時に、「自然共生」につながる重要な施策の1つでもあります。
本社周辺の緑地エリアは、今でも鳥たちが羽休めできる「都市の中のオアシス」になっていますが、より生き物たちが暮らしやすく、地域と自然、ロームがつながりを深めることができる場所づくりを目的として、2022年3月には本社敷地内にビオトープエリアを整備しました。このビオトープエリアには、すでに様々な虫や鳥の姿が見られ、生き物たちの棲み処となりつつあります。今後は、本エリアを活用した地域社会とのコミュニケーションを強化すると共に、事業拠点での取り組みをさらに加速させることで、ロームグループ全体で生き物の多様性を育んでまいります。

事業の発展とともに、文化支援活動にも尽力


撮影:佐々木卓男

音楽は人々の生活に彩りを与え、心を豊かにしてくれるもの。企業市民の一員として、ロームは音楽文化の普及と発展に取り組み、音楽を通じて豊かな文化をつくることへの貢献を目指しています。
ロームの音楽への支援の歴史は古く、創業間もない1965年にはクラシック音楽を紹介する冊子「目で見る音楽史」を発行しました。当時は音楽専門誌が2冊しかないような時代だったからこそ、多くの人に喜びや安らぎを感じてもらうことができました。以降、様々な音楽文化支援活動を続けています。
1991年にはこのような活動を継続的かつ安定的に行うため、ロームは創業者と共に財団法人ローム ミュージック ファンデーションを設立し、2つのテーマ目標を持って活動しています。
1つ目は、『音楽文化の発展』というテーマで音楽家の育成に取り組んでいます。これからの音楽界を担う若い音楽家たちの夢をサポートするために、音楽家を目指す学生への奨学援助および奨学生が出演する「スカラシップコンサート」の開催に始まり、世界の有名音楽学校を京都に招き日本の音楽学校と共演する「京都・国際音楽学生フェスティバル」の開催、プロの音楽家を育成するためのセミナーなど、様々な形で学ぶ環境の充実を図っています。
そして、このような育成事業で関わった音楽家を「ローム ミュージック フレンズ」として、共に多くの方に音楽を届ける仲間となっていただいています。「ローム ミュージック フレンズ」は国内外で活躍しており、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターである樫本大進や、ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで日本人として初優勝したチェリストの宮田大など、第一線で活躍されています。
2つ目は、『音楽文化の普及』というテーマで聴衆の拡大に取り組んでいます。人々に音楽をより身近に感じていただくため、多くのコンサートを開催・支援し、より良い社会づくりに貢献しています。高校生に本物のオペラを体験してもらう「新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室」、指揮者の小林研一郎による楽しいナビゲートでクラシック音楽に接してもらう「日本フィル コバケン・ワールド」などの支援を行っています。
また、ソロからアンサンブル、オーケストラに至るまで様々なコンサートを行う「ローム ミュージック フェスティバル」では、ローム ミュージック フレンズが世界中から京都に集い共演し、素晴らしい音楽をお届けしています。この「ローム ミュージック フェスティバル」は、2016年に誕生した「ロームシアター京都」で開催されています。歴史的な神社や美術館がある京都屈指の文化エリアの中心部に位置する「ロームシアター京都」は、世界的な公演も行うことができる総合劇場であると共に、ブック&カフェやレストランも併設。今では、地域の皆様の心が安らげる憩いの場となっています。
このように、ロームはこれまでも地域や社会、自然環境との調和を大事に地域社会と信頼関係を築いてきました。そして、この先も、地域社会から選ばれ続ける企業であるために、より良い社会環境の実現を目指し、社会貢献活動や環境保全活動、文化支援活動に積極的に取り組んでまいります。
活動における3つの軸とSDGs
企業市民として社会から必要とされ続ける存在となるため、「教育支援」「環境保全」「文化・地域交流」を軸に、ロームグループでは、事業活動を行っている世界各地で地域に根差した社会貢献活動を展開しています。
上記の3つの基本軸の下、様々な取り組みを通じて、地域の皆様と信頼関係を構築し、地域社会の発展とグローバル規模での社会課題解決に努め、SDGsの達成・社会の持続的な発展に積極的に貢献していきます。

社会の発展、文化の進歩向上に不可欠である、豊かな人間性と知性を備えた次世代人財育成に向けた教育支援を、ロームグループの技術を活かして行う。

生物多様性が生み出す自然の恵みから事業活動を行うことができていることを認識し、地球境や生物多様性の保全につながる活動を行う。

社内外で地域・文化交流や支援を積極的に行うことにより、地域社会の活性化と、ロームグループとの良好な関係の構築につながる活動を行う。
世界各地での活動
教育支援 環境保全 文化・地域交流
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