従業員の安全と健康の確保人財マネジメント
基本的な考え方
ロームグループは、全ての社員また業務に携わるステークホルダーが安全に、そして心身ともに健康に働くことができる職場を実現することが、社員の命や人権を守る上で重要であると考えています。また、社員一人ひとりがやりがいを持ち、自身の能力を最大限に発揮するための環境づくりとしても、安心・安全で衛生的な職場の確保は欠かせません。
ロームグループでは、安全で健康的な職場を目指し、労働安全衛生マネジメントシステムを運用しています。以下の安全衛生方針を基に、ロームグループの事業活動に関わる労働安全衛生の課題について、目標を掲げて管理すると共に、継続改善をグループ一丸となって進めています。
安全衛生方針
ロームグループはCSRの精神にのっとり、全ての事業活動において安全と健康が最優先であることを認識し、快適で安心して働ける職場環境づくりと、心身の健康の保持・増進に積極的に取り組む。
- 1. 安全衛生関係諸法令やその他の要求事項および社内規定を順守する。
- 2. リスクアセスメントを実施し、職場における危険源とリスクの大きさを特定したうえで管理策を実行することで、リスクレベルを低減させ労働災害を防止する。
- 3. 安全・健康に関する教育・訓練等を計画的に行い意識の向上に努めるとともに、自主的活動の活性化により快適な職場づくりを推進し、負傷・心身の疾病予防を図る。
- 4. 働く人との協議および働く人が意思決定へ関与することにより、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、運用する。
- 5. 安全衛生目標・実施計画を立案し、適切な資源を投入することで、全員参加型で継続的な改善活動を実施する。
2024年6月17日
ローム株式会社
総括安全衛生管理者 ロームグループ安全衛生トップマネジメント
藤谷 諭
労働安全衛生推進体制
ロームグループは世界各地に生産拠点を持っており、工場の安全操業、社員の安全を確保するためにISO45001に基づいたマネジメントシステムを運用しています。
安全衛生方針に基づき、全社員の安全確保と心身の健康の保持増進を図ると共に、快適な職場環境の形成を促進するために、中央安全衛生委員会が安全衛生活動を推進しています。
中央安全衛生委員会は、執行権限を持つ取締役や事業部責任者等が参加するEHSS統括委員会※の下部組織に設けられ、ロームグループにおける重大な安全衛生リスクを適切に管理する役割を担います。
中央安全衛生委員会の委員長は執行役員が務め、装置、化学薬品、健康づくりなど、各テーマに取り組む6つの専門部会が、事務局である安全衛生管理室と連携しながら安全衛生リスクの管理を行っています。
また、各専門部会においては、テーマごとに目標策定、施策、評価を行い、その進捗・結果を中央安全衛生委員会に定期的に報告します。また、EHSS統括委員会は中央安全衛生委員会のPDCAが適切に回っているかどうかを評価・確認し、適宜取締役会へ報告、相談を行い、マネジメントシステムの精度の維持・向上を図る体制を構築しています。取締役会は、サステナビリティ経営委員会と連携し、サステナビリティに関する方針・方向性・長期目標等について議論を行い、決定した内容をEHSS統括委員会に落とし込み、実現に向けた活動が行われているかを監督しています。
EHSS(Environment, Health and Safety, Sustainability)統括委員会:
8つの下部マネジメントシステム(リスク管理BCM、サプライチェーン、労働、倫理、安全衛生、環境、情報、品質)を司り、それぞれのPDCAが適切に回っているかを確認する経営の執行責任者により構成された会議体
中期目標と実績
ロームと社会の持続成長に重要なサステナビリティ重点課題の1つに「従業員の安全と健康の確保」を特定し、2025年度達成目標の達成に向けて取り組みを進めています。また、健康経営のさらなる推進のため、2023年度に2025年度達成目標を修正しました。
従業員の健康と安全の確保 | ||||
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【取り組み意義・背景】 労働現場における災害の発生は、従業員の生命を脅かし、また事業継続性にも影響を及ぼすおそれがあります。このため、ロームグループは、全ての社員、また業務に携わるステークホルダーが安全に働くことができる職場を実現することが、社員の命や人権を守る上で重要だと捉えています。さらに、社員一人ひとりがやりがいを持ち、自身の能力を最大限に発揮するためには、社員が心身ともに健康である必要があります。これらの考え方から、ロームグループは、安心・安全で衛生的な職場の確保を重要な経営課題だと認識し、快適で安心して働ける職場環境づくりと、心身の健康の保持・増進に積極的に取り組んでまいります。 |
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テーマ | 達成目標(2025年度) | 2023年度目標 | 2023年度実績 | 2024年度目標 |
安全な職場の確保 | ロームグループでの休業災害件数「0」を達成・維持する | 休業災害「0」 | 休業4日以上の災害 5件 | 重篤災害*「0件」 *死亡に至る可能性もしくは身体に欠損や障害が残る可能性があると判断された場合及び、入院が必要と判断される場合 |
健康経営の推進 | ①ロームグループ一体となった健康経営推進体制を確立する | 国内グループ会社の健康経営推進を図る | 【グループ連結】 国内グループ会社へ健康経営宣言及び方針展開 |
【グループ連結】 国内グループ会社「ヘルスアップチャレンジ7※」いずれか1項目以上の改善に向けた目標設定と取り組みの実施 |
②「ヘルスアップチャレンジ7」による健康度向上(4項目以上達成者65%以上) | 「ヘルスアップチャレンジ7※」重点3項目(睡眠・ストレス・運動)のうち、2項目以上達成した社員が前年度比10pt以上改善 | 「ヘルスアップチャレンジ7※」重点3項目(睡眠・ストレス・運動)のうち、2項目以上達成した社員が前年度比12.6pt改善(63%→75.6%) | 「ヘルスアップチャレンジ7※」睡眠・運動の改善 睡眠で休養がとれている人:48.4%以上、運動習慣者率:72%以上 | |
③心身の健康状態の向上によるプレゼンティーズムの改善を図る | プレゼンティーズム※の改善のための健康保持・増進の取り組みを推進する | 健康保持・増進の取り組みによりプレゼンティーズムの改善を達成 | プレゼンティーズム:前年度より改善 |
睡眠・ストレス・運動・食生活・飲酒・禁酒・コミュニケーションの健康に関する7項目について一人ひとりが1つでも多くクリアするために取り組むことで、プレゼンティーズムの改善、Well-beingの実現を目指します。
【関連する取り組み】
労働災害度数率・強度率
2023年度の労働災害度数率・強度率は、国内・グローバル共に日本国内電気機器具製造業の平均を下回る水準でした。
今後も労働災害ゼロを目指した取り組みを継続的に行い、安全で快適な職場環境づくりに取り組んでまいります。
度数率
強度率

- ・(休業)度数率=労働災害による死傷者数÷延実労働時間数×1,000,000
- ・強度率=延労働損失日数÷延実労働時間数×1,000
健康への取り組み
健康経営推進に向けた取り組み
1.ロームヘルスアップチャレンジ7
ロームでは、「ヘルスアップチャレンジ7」と称し、睡眠・ストレス・運動・食生活・飲酒・禁煙・コミュニケーションの健康に関する7項目について、一人ひとりが1つでも多く達成するために取り組むことで、プレゼンティーズムの改善につながり、Well-beingの実現を目指す取り組みを行っています。

1-1.睡眠改善の取り組み
睡眠改善の取り組みとして、睡眠に関するセミナーや寝姿勢圧測定会の開催、定期的な情報発信などを行っています。また、医務局では、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査を実施しており、社員の睡眠の悩みに寄り添っています。
1-2.ストレス軽減の取り組み(メンタルヘルス対策)
ロームでは、医師・保健師が常駐する社内診療所を開設し、社員がいつでも心身に関する相談や面談ができる体制を整えています。メンタル不調により休職していた社員に対しては、「復職プログラム」により産業医と人事労務担当者が連携してスムーズな職場復帰ができるようサポートを行っています。
加えて、外部提携機関によるEAP(従業員援助プログラム)を導入し、社員やその家族が気軽に相談できる体制を構築しています。このようなサポート体制のほか、ストレスチェックの実施を通して社員本人自らのストレスの状況について気付きを促し、個々のメンタル不調のリスクを軽減させると共に、職場分析結果を踏まえ、高リスク部門へ直接介入を行う他、各部門単位に結果をフィードバックし、会社としてメンタルヘルス不調の未然防止につなげる取り組みを行っています。
また、オンラインヨガセミナーやメンタルヘルスセミナー(ラインケア・セルフケア)を開催し、社員の心身の健康維持を図っています。
1-3.運動習慣者向上の取り組み
運動習慣者向上の取り組みとして、健康アプリを活用したウォーキングキャンペーンやオンラインでの運動セミナー、歩こう会や健康イベント等を実施しました。また、全社活動だけでなく、職場単位でも健康に関する重点実施目標を掲げ、メンバーの健康の保持増進を図りました。定期的に社員の運動習慣の推移をモニタリングし、2023年度は運動習慣者率72%を達成しました。各種イベントに加え、スポーツクラブの費用補助も行っています。グループ会社においても、エレベータでなく階段を使うことを推奨するノーエレベータDAYやウォーキングセミナー、ヨガポイントラリーを実施するなど、運動習慣向上に関する取り組みを実施しています。
1-4.食生活に対する取り組み
食生活向上のための取り組みとして、食育セミナーの実施や社員食堂とコラボして定期的にフェアーを開催しています。直近では、ヨーグルトセミナーを開催し、またセミナーに合わせ、ヨーグルトフェアとして食堂メニューにヨーグルトを使用したヘルシーメニューの提供やレシピ集の提供などを行いました。
1-5.飲酒に対する取り組み
アルコールに関する情報発信やセミナーの開催により、適正な飲酒について学ぶ機会を設けています。
1-6.喫煙に対する取り組み
社員の健康と快適な職場づくりの一環として、禁煙活動を進めてきました。ロームでは1998年から、2009年からは国内全グループ全面禁煙となり、ローム社員及び関係会社社員の健康保持増進を図っています。また、禁煙に関する情報発信や、禁煙マラソン42daysと称し、卒煙チャレンジの取り組みも行っています。
1-7.コミュニケーションに対する取り組み
ロームでは、対話することを重要視しており、職場の人間関係を円滑にするためのコミュニケーションセミナーの実施や、本音で語る様々な座談会の実施など積極的に行っています。また、組織・チームの活性化のためのコミュニケーションツールの一つとしてリラックスして打ち合わせや交流、面談の場で利用できるワイガヤスペース(社員食堂の空き時間を利用)を設定し、風通しのよい職場づくり・社内交流の促進につなげています。
2.生活習慣病予防対策
ロームでは、定期健康診断受診率100%の達成は当然のことながら、健康診断結果に基づいて、特定保健指導(40歳以上)に加え、指導対象外である40歳未満社員にも個別保健指導の機会提供を行い、メタボリックシンドロームの未然防止のため行動変容を促しています。加えて健診有所見者に対しては、社内診療所での速やかな精査・治療開始とともに、産業医・保健スタッフから精密検査の受診勧奨、また社内の健康・運動イベントへの参加などを促し、社員の健康意識改善に取り組んでいます。
≪保健指導受診者のメタボ階層変化(35-39歳)≫

3.がん対策、女性特有の疾病に対するケア
ロームでは、2019年度より厚生労働省の指針に基づき、就労可能年齢(20-50歳代)の女性特有のがん対策として子宮頸がん・乳がん検診を会社の定期健康診断に組み込み、女性社員が安心して検査・受診できるようにしました。これにより、対象者のがん検診受診率は、2018年度58%から2019年度95%と大幅に上昇し、以降も希望する女性社員全員が会社のがん検診を継続利用しています。また、全社員へがん検診の受診を推奨しており、35歳以上の従業員全員への胃がん・大腸がん検診、偶数年齢女性社員への婦人科検診を無償化し、実施しています。2023年5月からは、社員ががんになっても働き続けられるよう、治療と仕事の両立を支援する「がん等両立支援相談室」を立ち上げました。社員の悩みをきき、細やかな配慮ができる場となるよう取り組んでまいります。
4.エイジフレンドリーの取り組み
ロームは、会社全体でエイジフレンドリーに取り組んでいます。
労働災害発生リスクの高い55歳以上の中高年齢労働者を対象に身体機能測定およびセルフチェックを実施し、自身の認識と身体機能のギャップの確認の機会を設けています。また、年齢に負けない身体づくりのためにエイジフレンドリーセミナーを実施し、中高年齢労働者の意識の高揚を図っています。この他、全社員への教育や各職場の特性に応じたエイジフレンドリーの取り組みも実施しています。



TOPIC.
生活習慣病を防ぎ、社員が健康に働けるためには、自身が運動する習慣をつけることが必要だと考えています。そこで、ロームでは、『体成分分析装置“InBody”』はじめ、血圧計、血管年齢測定器などのヘルスチェック機器やフィットネス機器を無料で使用できるようヘルスチェックコーナーを設置しています。これらの機器を用いて定期的に測定を実施し、体脂肪率・筋肉量・体水分量をはじめ基礎代謝・栄養評価・部位別の筋肉量など、自身の健康状態を確認できる機会を提供しています。

5.感染症対策
社員の健康を守るためには、あらゆる感染症への防疫体制が必要です。ロームでは感染症に罹患したすべての社員がアクセスできる指定感染症届フォームを運用しています。届け出られた内容に基づき、社内医療従事者による患者健康観察体制に加え、社内感染拡大予防のため速やかに社内接触者の選定・隔離、職場の消毒等を迅速に行えるような体制を構築しています。
感染症流行時に社員同士の接触を可能な限り低減させるための施策として、在宅勤務体制、情勢に応じた出社率の管理、食堂等共有部分の感染予防策を構築しています。また、インフルエンザ予防接種を費用会社負担で希望者全員に集団実施しており、全社員の約80%が利用しています。
加えて、海外出向者およびその家族には、赴任先の事情に応じて、厚生労働省の推奨する各種渡航ワクチンの接種を行っています。

TOPIC1.
健康経営優良法人2024~ホワイト500~に7年連続認定
ロームは、経済産業省と日本健康会議が主催する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)ホワイト500企業」(上位500法人)に2018年2月より7年連続で認定されました。
この制度は、優良な健康経営を実践している企業等の法人を顕彰する制度として、2017年に創設されました。健康経営は、企業が社員の健康に配慮した経営を行うことであり、ロームでは安全衛生方針に基づき、安全かつ快適な職場環境を目指した様々な活動を行っています。今後も、「快適な職場環境づくりと心身の健康の保持・増進」を経営の重要課題のひとつと位置づけ、社員一人ひとりの健康保持・増進、ワーク・ライフ・バランスの充実に取り組みます。
TOPIC2.
スポーツエールカンパニーに4年連続認定
本制度は、朝や昼休みなどに体操・ストレッチをするなどの運動機会の提供や、階段の利用や徒歩・自転車通勤の奨励、スタンディングミーティングの実施など、スポーツ競技に限らず、社員の健康増進のためスポーツの実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業を「スポーツエールカンパニー」として認定する制度として、2017年にスポーツ庁にて創設されました。
ロームは、事業所全体での運動促進活動が認められ、2020年度より4年連続で認定されています。2024年は従業員の週1回以上のスポーツ実施率が70%以上の企業に付与される+(プラス)の呼称についても、ロームは運動習慣者率72%を達成したとして、+認定を受けました。
TOPIC3.
がん対策推進企業アクションの優良企業として表彰
ロームは、2019年7月より厚生労働省「がん対策推進企業アクション」の推進パートナー企業に登録し、活動を行っています。社員が健康で働き続けられるためには、がんの早期発見・早期治療は重要なことです。これまでに社内セミナーやe-ラーニングなどの社内啓発活動を通じて社員が「がんについて正しく知る」機会を設け、がん診受診率の向上につなげてきました。また、2023年5月、社内両立恵支援コーディネーター有資格者にて「がん両立支援相談室」を立ち上げ、がんや難病と就労との両立に悩む社員とそのご家族へのサポートを開始しています。
これらの活動が評価され、2022年より2年連続でがん対策推進優良企業表彰をいただくことができました。



安全への取り組み
安全な職場を目指した取り組み
1.安全教育
安全かつ安心な職場づくりを進めるため、従業員に対して安全教育を行っています。
従業員全員を対象に、入社時に導入教育を実施し、配属後は毎月1回各部門で安全衛生委員会で共有された情報の展開を行います。具体的には、労働災害発生時の発生要因や改善内容の横展開、ヒヤリハット、KYT活動、安全衛生法や社内規定の改訂内容の共有を行い、従業員全員が労働災害を起こさないよう努めています。
入社2年目、3年目の社員に対しては、振り返りを含め定期教育を実施し、昇格時にはその役職に応じた教育を行っています。
また、国内工場のうちローム浜松では、主に設備エンジニアの教育に特化した「エンジニア育成課」を設置。「エンジニアアカデミー」という教育専門施設において、社内の専任講師ににより専門技術だけでなく、作業時の安全管理について教育を行っています。「エンジニアアカデミー」は、2023年3月29日に静岡県の職業訓練施設として認定いただきました。


2.労働災害の未然防止活動
ISO45001に基づき、リスクアセスメント・KY活動の実施及びヒヤリハット項目の抽出・改善を行い、安全衛生リスクを低減する活動を継続的に実施しています。
海外工場では、現場での安全に関する事項のコミュニ―ケーションが希薄にならないよう、勤続年数が浅い従業員に対して身近な先輩が教育・指導するメンター・メンティー活動を実施しながら、お互いの安全意識、現場力の維持、向上に努めています。


3.グループ拠点の安全確認
安全衛生マネジメントシステム運用状況の強化とリスク低減を目的とし、ローム本社による統括安全衛生監査を実施しています。第三者の目で生産拠点を確認することにより、リスクの抽出漏れや安全管理レベルの偏りを防止しています。2023年度は、国内・海外の生産拠点計7拠点で現場の安全確認や現地メンバーとのディスカッションを実施し、抽出したリスク及び課題については計画的に是正・確認を進めています。


4.5Sの徹底
不要なものがなく、「必要なときに」「必要な場所で」「必要なもの」を手に取ることができる職場環境は、効率的であるのと同時に安全な職場であると言えます。この5S※こそが職場環境の基本だと捉え、トップ以下、全員参加型の5Sを国内のみならず海外拠点についても実施しています。
5S・・・整理・整頓・清掃・清潔・しつけ
5.社内パトロールの実施
安全衛生に関する力量を持った作業者が、適切な設備・機械や備品、作業を正しい手順で使用・管理・実施することは安全の基本です。ロームでは、この基本を確実なものとするために、第三者によるパトロールを通して職場における危険箇所や不安全作業の抽出、是正に取り組んでいます。
また、若手社員を積極的にパトロールに同行させることで、不具合を見つけられる目を養う機会を設けています。
2023年度は、前年度までコロナ禍の為オンライン確認や職場の自主パトロールのみ実施していたエリアについても現地現物での安全確認を再開しました。

パトロールの一覧
パトロール | 内容 | 頻度 |
---|---|---|
安全衛生に関する職場パトロール※ | 安全衛生に関する力量保有者による、職場における安全リスクの確認 | 1回以上/月 |
各専門部会パトロール※ | 生産設備、化学薬品、消火機器や設備等が適切に使用・管理されているかどうかの確認 | 1回以上/月 |
産業医パトロール | 産業医の視点から見た職場における衛生リスクの確認 | 1回以上/月 |
社員が安全について共通認識を持てるよう、パトロールには各部署で任命された安全担当者が毎回参加しています。
TOPIC.
駐輪場パトロール:交通ルールの順守状況の確認
自動車やバイクのみならず、自転車についても交通ルールの順守状況を確認するため、警察署の方にもご協力いただき、駐輪場のパトロールと立唱指導を定期的に実施しています。自転車の傘さし運転や携帯電話使用運転、イヤホン着用、右側走行による法令違反の撲滅に取り組んでいます。

6.安全衛生担当者会議の実施
国内ロームグループ各拠点の安全衛生担当者が集合する会議を定期的に実施しています。本会議では、ロームグループの安全衛生目標や各拠点の安全衛生活動等の共有、意見交換を実施し、グループ一体での安全衛生活動を推進しています。

7.請負会社様・構内常駐会社様との安全衛生活動
事業に関わる全ての人たちにとって安全な職場の実現を目指すには、従業員はもちろんのこと、構内で共に働く請負会社様や常駐会社様(食堂・清掃等)の安全を守り、そして快適かつ安心して働くことができる職場環境を整備していかなくてはなりません。ロームグループでは、構内で働かれる請負・常駐会社様と協力して、以下の取り組みを行っています。
- ・請負・常駐会社様との安全衛生連絡会議の定期実施。
- ・安全衛生パトロール、産業医パトロール、現場責任者パトロールを定期的に実施。
- ・消火器訓練、地震想定避難訓練、薬液・ガス漏れ夜間避難訓練を実施。
- ・KYT(危険予知訓練)活動、小集団活動、5S活動、提案活動の各活動を実施。
- ・化学薬品取扱い講習会を実施。(現場での講習とオンラインでの視聴)



8.労働災害発生時の対応
労働災害が発生した際には、発生拠点の安全衛生担当者より速やかにロームグループ全ての関係者へ情報を共有します。
発生拠点だけでなく、関連拠点・本社関係者が協力し、事故の状況確認・根本原因の分析・再発防止対策と、他拠点への水平展開を実施しています。
責任者の声

サステナビリティ推進部 環境・安全推進室 安全衛生管理グループ
グループリーダー 伊東 紘子
社員一人ひとりがやりがいを持って業務に従事するには、全ての社員また事業に携わるステークホルダーの皆さんにとって安全な職場環境を実現し、人命を守ることがとても重要であると考えています。
この考えのもと、私はロームグループの安全リスクの低減を目的として、グループ全拠点への統括監査やパトロールを担当しています。
不具合を発見した際は、不具合の理由とあるべき姿を説明し、現場作業者の方に納得いただいた上で、より安全な職場環境となるような改善提案を心掛けています。
ロームグループで働く人全員が、負傷することなく、出社時と同じ姿で帰宅いただくことをモットーに、安全衛生活動を推進していきます。
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