スイッチング方式(AC/DCコンバータ)
AC/DC変換方式
AC/DC変換にはトランス方式とスイッチング方式があります。
ここでは、スイッチング方式について説明します。
スイッチング方式
こちらが、一般的なAC/DCコンバータのスイッチング方式回路構成です。
【スイッチング方式の回路構成例】
下図はこのスイッチング方式での電圧波形の移り変わりになります。
トランス方式では、最初にトランス部でAC/ACの降圧を行いますが、スイッチング方式は入力AC電圧をそのままダイオードブリッジで整流します。一般家庭の場合、入力はAC100VやAC200Vですので、ダイオードブリッジは高電圧に耐えうる仕様のものが必要となります。
次にコンデンサでDC(脈波)を平滑化します。こちらも同様に高電圧のコンデンサが必要になります。
続いて、この高いDC電圧をスイッチング素子のON/OFFによりチョッピング(切り分け)を行い、高周波トランスでの降圧を介して2次側に伝達します。この時、チョッピングされた波形は方形波となります。
スイッチング素子の周波数は、家庭用(50/60Hz)に比べ高い周波数(たとえば100kHz)周波数を用います。これは、高周波にすることで、トランスを小型,軽量にできるからです。
【スイッチング方式の波形推移】
2次側では降圧された方形波を整流ダイオードで半波整流化した後、コンデンサで平滑化を行い、DC電圧として出力します。
このスイッチング方式では、制御回路がスイッチング素子の制御を行うことで、安定した所定のDC出力(例えばDC12V)得る仕組みとなっています。
スイッチング方式はトランス方式に比べ、スイッチング素子と制御回路がある複雑な回路構成となりますが、高周波制御により小さなトランスで対応ができることから、セットの小型化という点では大きなメリットとなります。