オペアンプとは?回路構成
オペアンプの回路構成
下にオペアンプの内部回路構成を示します。
一般的に入力段、利得段、出力段の3段回路構成となっています。
入力段は差動増幅段で構成されており、2つの端子間の差電圧を増幅します。また、同相信号成分(端子間に電位差が無い、等しい電圧が入力されている状態)は増幅せずに打ち消す働きをします。
この差動増幅回路のみでは利得が不十分であるため、利得段によりさらにオペアンプの開放利得を増加させます。
一般的なオペアンプでは利得段の間に発振防止用の位相補償容量が接続されています。
出力段は出力端子に接続される抵抗などの負荷の影響により、オペアンプの特性が変化しないようにバッファとして接続されています。
負荷による出力の特性変化(歪、電圧降下など)は、主に出力段の回路構成と電流能力に依存します。
出力段の種類としては一般的に、A級、B級、C級、AB級出力回路があり、出力回路に流れるドライブ電流の量(バイアス電圧の違い)により分類されています。ドライブ電流量の違いにより出力段で発生する歪率のレベルが変わります。
一般的に歪が小さい順に回路を並べると A級、AB級、B級、C級、となります。
コンパレータの回路構成
下にコンパレータの回路構成を示します。
回路構成はオペアンプとはぼ同じですが負帰還を構成して使用することは想定されていないため、発振防止用の位相補償容量は内蔵されていません。
位相補償容量は入出力間の動作速度を制限するため、応答時間はオペアンプに比較して格段に向上しています。
コンパレータの出力回路形式は主にオープンコレクタ(オープンドレイン)タイプ、プッシュプルタイプに分けられます。
BA10393の内部等価回路を示していますが、これはオープンコレクタタイプの出力回路になっています。