ワイヤレス給電の方式の比較
ワイヤレス給電方式
ワイヤレス給電には様々な方式が存在します。
代表的な方式が下表です。
方式 | 電磁誘導方式 | 磁界共鳴方式 | 電界結合方式 | 電波受信方式 |
---|---|---|---|---|
概要 | ||||
大電力化 | ○ | ○ | ◎ | △ |
効率 | ○(~90%) | △(~60%) | ○(~90%) | × |
伝送距離 | ×(~数cm) | ○(~数m) | ×(~数cm) | ○(~数m) |
【ワイヤレス給電方式】
■電磁誘導方式
送電側と受電側との間で発生する誘導磁束を利用して電力を送電する方式で、一般的なワイヤレス給電方式であり、回路構成が簡単で、小型かつ低コストで実現できます。
また高効率であるのも特長です。
伝送距離が短く、位置ずれの影響をうけやすいのがデメリットです。
■磁界共鳴方式
送電側と受電側の共振器を磁界共鳴させて、電力を伝送する方式です。
距離の長い電送が必要な際に用いられ、EV(電気自動車)の充電用途として開発がすすめられています。
効率の向上が課題となります。
■電界結合方式
送電側と受電側にそれぞれ電極を対面させ、キャパシタを形成、高い周波数で電気を流すと相手側電極にも電気が流れる現象(高調波電流)で伝送する方式です。
電磁誘導方式と同程度の短い送電距離ですが、位置ずれの影響をうけにくく、給電部の発熱が少ないことが特長です。
高電圧発生の変圧器厚みが大きくなるのがデメリットです。
■電波受信方式
送電側で電流を電磁波に変換、受電側でアンテナから電磁波を受信し、整流回路で直流電流に変換する、電磁界を利用して電力を送電する方式です。伝送距離は数メートルと長いのに対し効率が悪いのがデメリットです。