D/A変換方式の種類
D/Aコンバータには様々な実現方法があります。
1. 抵抗を用いたもの
抵抗素子はLSI上でもっとも扱い易いアナログ素子です。
比精度も比較的よく、トリミングなしで10bit精度程度まで実現できます。
抵抗値を適切に選ぶことで、低速から高速まで幅広い範囲をカバー可能です。
2. キャパシタを用いたもの
一般にLSIでは抵抗よりキャパシタの方が比精度が良いため、中高精度のD/Aコンバータで用いられることが多い方式です。
高精度を得るためには大きなキャパシタが必要で、充放電に時間が長く高速化は困難です。
また低周波ではリーク電流を補うためリフレッシュが必要で動作が複雑になります。
3. 電流源を用いたもの
高速(数MHz~)の用途向きの変換方式です。デジタル入力によって電流源をスイッチングして出力電流を切り替えます。
出力電流は、抵抗や演算増幅器を用いて電流-電圧変換されます。
4. オーバー・サンプリング方式
高精度(16bit~)用途向きの変換方式。
低分解能・高サンプリングレートの出力をフィルタして所望のアナログ信号を得る方式。
"0","1"の2値出力とローパス・フィルタで構成する1bitデルタ・シグマ方式が一般的。