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PWM信号

PWM信号とは

PWM(Pulse Width Modulation)信号とは、パルス幅を変えることで、FETなどの素子に流れる電流の時間を変化させ、ヒーターやモーターを制御する信号です。

パルスとは短時間に急峻な変化をする信号の総称で、デジタル信号も含まれます。パルス幅は“H”パルス幅と“L”パルス幅があり、それらの合計をパルス周期といいます。PWM信号の最も重要なパラメータとしてデューティ比というものがあり、“H”パルス幅÷パルス周期で得られます。

PWMとは、パルス幅を変化させたデジタル信号

PWM信号生成回路の回路構成

PWM信号生成回路の構成について説明します。PWM信号生成回路は、「タイマ」と同様に「データレジスタ」と「カウンタ」および「比較器」があります。PWM信号生成回路のデータレジスタには、周期を決める「周期レジスタ」とデューティを決める「デューティレジスタ」があります。PWM信号生成回路の特徴として、それぞれの周期レジスタとデューティレジスタに比較器があります。それぞれ周期レジスタに接続された比較器を「比較器1」とし、デューティレジスタに接続された比較器を「比較器2」とします。そして、比較器1は「フリップフロップ」のset信号に接続され、比較器2はフリップフロップのreset信号に接続されます。
周期レジスタにはPWM信号の周期の幅を設定し、デューティレジスタにはパルスの幅を設定します。PWM信号出力の際には、カウンタスタート時比較器1の値によりフリップフロップ出力を1にセットするため出力信号が反転します。カウンタの値がデューティレジスタの値と一致した時に比較器2の値によりフリップフロップ出力を0にリセットするため出力信号が反転します。カウンタの値が周期レジスタと一致した時カウンタをクリア後リスタートして、再度出力信号を反転します。これを繰り返してPWM信号を出力します。

PWM信号生成回路の回路構成

PWM信号の特長

ヒーターをFETなどの素子で制御する場合、PWM信号制御が最適です。FETは、ヒーターに流れる電流を制御するための素子で、FETがOFFのときはヒーターに流れる電流を止めるためヒーターは発熱しませんが、FETがONになるとヒーターに電流を流すためヒーターは発熱します。
PWM信号が“H”パルスのときFETがONし、“L”パルスのときFETがオフするとします。FETがONしているときに電流はヒーターを介して流れます。ヒーターに流れる電流が多いほどヒーターは発熱するため、”H”パルスが長いほど発熱します。そのため、“H”パルス幅を調整することによって、ヒーターの発熱量を制御することができます。つまり、発熱量などの出力をデューティ比によって細かく制御できるのがPWM信号の最大の利点です。また、デューティ比と発熱量は比例するという特徴も持ちます。
PWM信号はヒーターだけでなくモーターやLED、スピーカーなどエネルギーを扱うアプリケーションに用いられます。

PWMとは、電流が流れる時間を制御することで、ヒーターなどを制御する信号

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